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湘南彫金工房
コラム

更新日:2023年6月28日

金属アレルギーについて


当工房にお寄せいただくご質問で比較的多いのが金属アレルギーに関することです。
永くお使いになる結婚指輪、婚約指輪ですので、金属アレルギーを正しく知って不安の無い楽しい指輪選びをしていきましょう。

金属アレルギーとその原因

アクセサリー、時計などの金属を身に着けている際に金属が触れている箇所が赤く腫れる、痒みがある、水膨れや湿疹が出るなどが代表的な症状です。
歯科で使われる金属などにも反応が出る場合があり、体に触れる金属が多くなっている現代ではとても多くの人が金属アレルギーを持っていると言われています。
汗などで溶け出したごく微量の金属イオンが体内に入りこみ、体のたんぱく質と結合することで新たなたんぱく質を生成します。
このたんぱく質を異物として認識し反応を起こすことで腫れたり痒みが出るアレルギー反応です。

金属アレルギーになりやすい金属

代表的な金属はニッケル、コバルト、パラジウム、クロム、錫(すず)、銅、水銀などです。アレルギーが出やすい金属=溶けやすい金属と考えてもよいでしょう。
特にニッケルは外国で製造されたアクセサリーのメッキに使用されることが多く、プチプライスのアクセサリーやお洋服屋さんで売られているアクササリーに多く使われています。
金属アレルギーのお客様のお話しをお聞きするとメッキを施したアクセサリーのニッケルに反応しているケースが多いと感じます。

金属アレルギーになりにくい金属

金、プラチナ、銀、チタン、イリジウム などです。アレルギーが出にくい金属=安定していて溶けづらいまたは溶けない金属と考えてよいでしょう。
結婚指輪や婚約指輪で使用する地金は金やプラチナが多く、それ自体はほぼアレルギーの出ない金属ですが、強度や加工のしやすさ、色味を出すために銅、銀、パラジウムを割金(わりがね)に使用しています。

18金

金が75%で残りの25%に割金(わりがね)を使用しています。
割金(わりがね)には銀と銅が使われその配合の違いで色味が変わりイエローゴールド、ピンクゴールドとなります。ホワイトゴールド(シャンパンカラー)の割金(わりがね)には銀、銅、パラジウムが使われています。

プラチナ900

プラチナが90%、残りの10%に割金(わりがね)でパラジウムを使用しています。
パラジウムを割金(わりがね)で使用することによりキズが着きにくい強度のある指輪となります。

プラチナ900+ルテニウム

プラチナが90%、残りの10%に割金(わりがね)でルテニウムを使用しています。
金属アレルギーがほぼ出ないと言われており、当工房ではパラジウムにアレルギー反応が出てしまうお客様におすすめしています。
通常のプラチナ900よりも白い輝きがとても綺麗な地金です。

ペアリング手作りコースで使用しているシルバー950は95%が銀、残りの5%に割金(わりがね)で銅を使用しています。

結婚指輪、婚約指輪に使われる金、プラチナ自体はアレルギーとなる金属ではありませんが、使用する地金に含まれる割金にまれにアレルギー反応が出てしまう場合があります。
アレルギーを起こす金属はお客様それぞれにより違いがあるので皮膚科のパッチテストをお受けになり、ご自身が何の金属にアレルギーがあるのかをお調べいただくのもひとつの方法です。
反応物質が何であるのかを確かめることで結婚指輪選びの不安を無くし、アクササリーや宝飾品を楽しむきっかけにもなります。
また汗をかいた後など水分で反応が出やすくなったりもしますので、こまめなお手入れやメンテナンスを行っていただくのもとても大切になります。

湘南彫金工房andfuseでは素材の選び方から普段のお手入れなど金属アレルギーのお客様のご相談をいつでもお受けしています。
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